あんなこと、こんなこと。どんなこと?

自分の言葉をしゃべりたくなった翻訳者のきままな独り言:多様だから価値がある。反論、異論大歓迎

2010年10月

P1001021ホリエモンこと堀江氏が出資者の1人だとか、人寄せパンダ役を買って出ているとかいわれている半額東京なるものがあると知り、興味津々だった。

なんせ、通常の料金の半額でレストランの食事やエステが提供されるというのだから、株で大きく損をしているのに、やっぱりデフレで良かったなどとつい思ってしまう。

普通なら、こういう物はどうもいかがわしいとか、怪しい、何かひもが付いているのではないか、後から面倒なアンケート類が送ってくるのではないかと疑心暗鬼で絶対に購入しないのだが…

このブログもそもそもホリエモンに触発されて始め、LDの株主になったくらいなのだから、彼を信じてみようと、お台場のホテルのイタリアンで優雅なフルコースとやらを買ってみた。

7700円のコースが3850円だった。クレジットカードで支払ったので、安全かどうか、無事にチケットが発行されるのかかなり気になったが、無事に入手できた。すべてウェブ上なので面倒はない。いいかも…

で、肝心のイタリアンだが、モエのシャンパン付きで、それもしみったれた小さなグラスで舐めるだけなんていうのではなく、ちゃんとグラスになみなみとだったから、おっ、やるなと嬉しくなった。

高めのワインを娘が頼んだら、少々それは甘めなのでこちらの方が今日の料理に合うと思いますとそれより安いワインを勧めてくれ、信頼度アップ。

前菜も何品かでたが、インカのめざめというポテトをミルフィールにしてポルチーニ茸のペーストと合わせた物が珍しくまたとっても美味しかった。パスタも手打ちでひと味違っていたし、お魚料理も結構だった。

ただ、特製ケーキと書いてあって期待していたのに、なんということのないごく普通のティラミスとバニラアイスの組み合わせにがっかり。終わりよければすべてよしというでしょ、結びのデザートが手抜きだと一気に私の評価は落ちるのだ。残念。

帰り際に娘がチラシを見つけた。女性限定7700円が5000円に!なんだか騙された気分。シャンパンが付いたから決して損ではなく、非常にお得なんだけど、なんだあという気分になってしまうのは当然でしょう。

なお、途中でお絞りを交換するなど、サービスも良かったのだが、そのお絞りが香料を振りかけてあって、その上、最初のお絞りは匂っていたので、がっかり度がマックスに。もうここには行かない。

この店はがらがらで客は私たち以外はたった1組。料理はそこそこ良かったのに(絶賛はミルフィーユだけだけど)なぜ客が入らないのか、考えた方が良さそうだヨン。イタリアンなのに辛気くさいポピュラー音楽を流していたが、いっそ、カンツォーネでも流して明るくいったらどうだろう。

とはいえ、半額東京自体はお得だ。最近は飲み放題が続いていて購入できる物がないが、良いお店が出ればまた試してみるつもりだ。ホリエモン殿、中高年向きのしっとりとした、量本意ではない駅近のお店もよろしく。

P1001051昨日の夜、デイケアに明日こそは行くようにと念を押していたら、早朝、母から電話があった。

腰が痛くてとてもデイケアに行けない。だけどお父さんが一人で行くって。

万歳、とうとう、一人でも行くことにしたのね。良かった、良かった。

夕方、母から電話があった。お父さんは機嫌良くデイケアから帰ってきたよ。ちゃんと歩けるみたい。お風呂に入ったから、今から背中を流しに行く。

え、お風呂?お風呂は止めろとあんなに言っておいたのに。

気になるが、今更どうしようもない。何かあったら電話が来るだろうと思っていたら、先ほど母から電話があった。

お父さん、お風呂から出られないよ。デイケアでお風呂に入れて貰うしかないね。

☆×★●△!お風呂に入れない、入れたらダメ、だからデイケアに行くしかないといっているでしょ。だから介助の人を頼んだでしょ、来週からくるでしょ…

だから、お母さんもデイケアに行ってお風呂に入ってと言ったでしょ。

あら、私はウチでお風呂に入りますよ。

お母さんが家でお風呂に入るとお父さんも入りたがるし、お母さんももう危ないからデイケアで入ってと言っているでしょ。

私はデイケアで入らないからね。ああいうところ、嫌いなの。

☆×★●△!お父さんが嫌だと言っているのに、それを入って貰うのだからお母さんが見本として入らないと。

あら、私はウチでお風呂に入りますよ。私はデイケアで入る必要はないの!

この後無限ループに入る…

しばらくたってから、無事に父はお風呂から出たこと、母がまたしても腰を痛めたことが分かる。

ああ、胃がねじれた…

ひどくしっかりしているときと、訳が分からなくなるときと、分からないことをごまかすために嘘をつくときと…年を取り仕方のないことだけど、母も半分惚けている。お母さん、可哀想。って、明日は我が身だ。みんな覚悟をするのだぞ。

P1001064続けて爺さんネタでうんざりでしょうね。私もうんざりw。でもめでたく今日で92歳になるので、一応、誕生日記念のグチをどうぞ(^^;)

昔ダンディ、今ダーティの頑固爺さん。頑固の血筋が脈々とつながっているようで恐ろしい。遊び人の血筋も続いているような…

2週間ほど前、母から呼び出され救急外来に駆けつけると救急車で運ばれたという父がベッドに寝ていた。

私が前日に、しつこく出かけていって、デイケアに行くようにと説得し、二人揃って、もちろん行くといいつつ、デイケアをキャンセル、近所の喫茶店に出かけようとして転んだのだ。ほら天罰だと言ったとしても天罰は私には下らないだろう、うん?

どういう転び方をしたのか、拳と腿から膝にかけて、また膝の裏側まで激しく打って腫れており、胸も打って痛いという。ただ、野山を駆け回る子供時代を過ごした後、軍隊で訓練を受けたおかげか、丈夫な骨のせいで(従って重たい)骨は折れていなかった。

1日入院させて様子を見て貰いたいと申し出たのだが、満室だとその大学病院の冷たいこと。そうでなくても足下が危ういのに、ひどい打ち身で全く歩ない。どうしようもなく近所なので車椅子をすぐに返すから1時間ほど貸して欲しいと頼むが出来ませんの一言だ。母も腰を数カ所骨折していてとぼとぼとしか歩けず、私一人ではタクシーから自宅にとても運び込めないないと説明すると、では福祉事務所に行ってくださいという。福祉事務所で手続きして借りるには数日かかる。当座の用には役立たないではないか。入院させられない、すぐ連れて帰れと言いながら、車椅子も貸せないというのでは連れて帰る手段がない。

一計を案じて受付に回った。受付には年配の男性が座っていた。こんこんと頼み込んだら、1時間程度ならと貸してくれた。車椅子が借りられましたからと拒否した看護士に報告したら、それは表とあなたのことだからこちらには関係ありませんからと言い放った!彼女に何があったのか。あなた職業を間違えていますよ。

その後、足全体を覆うほどの大きな青あざが出現し、痛いとか、大変とか、二人から交互に電話がかかって呼び出されたりしたが、なんとか無事に良くなりつつあると思っていた矢先、今度は、またしてもデイケアの日に喫茶店に行こうとして玄関を出たところで父が動けなくなったという電話がかかってきた。

もちろん、その前日に出かけていって、デイケアに行くよう、ワタクシ騒ぎましたわよ。天罰じゃ!で、母にデイケアに行く日に出かけると何かが起こるわねと皮肉を言ってしまったのだが、考えると、何かが起こると困るのは結局私なんですよね。

筋肉が落ちると寝たきりになるから、寝てばかりいないで、少々痛くてもマンションの廊下を歩くようにと口うるさく言っていたのに、うるさいと一喝して寝ているからこうなるのよね。

で、ケアマネに連絡し、リハビリ病院をどうしようかと騒いでいたのだが、そのわずか2日後、二人はめげずに喫茶店に向かい、行ってきたのよと母からけろりと電話があった。頑固+遊び好き+忘れやすい=回復早しなのかも。

まずはめでたく誕生日を迎えられて良かった良かった。

P1001036昨年7月末に脳梗塞で倒れたが超人的に日常生活に大きな支障を来さないほどまでに回復した父。自由気ままに人の言うことなど聞く耳持たぬことが幸いして機能の回復は驚くほどだったのだが…

お風呂は怖いからシャワーにと言い続けていたが聞くような爺さまではない。

右半身に麻痺が残っているというのに、いつの間にか退院後間もなくからお風呂に入るようになってしまった。

何とかデイケアでお風呂に入って貰おうという試みも、キャンセルの電話を自分でしてしまうので無駄に終わった。

よっこいしょとまたいで入ることはそれ自体リハビリ効果があるだろうし、自分で出来ることは自尊心を保つ上でも悪いことではないと、そのうち慣れっこになっていたのだが…

5月頃だったか。夕方母の所に立ち寄った。父の姿が見えない。お風呂なのよと母。父がなかなかあがってこないので母に見てくれば、茹で蛸になっているかもよと笑いながら言ったのだ…。母の声がするが母もお風呂場から出てこない。見に行くと、父が真っ赤な顔で浴槽に浸かっている。浴槽から出られなくなっていた。最初は事態を甘く見ていた。なんたって、毎日お風呂に入っているのだから。

ところが、浴槽の中で立てない。手すりが、入り口に向くと麻痺の残った右手にしかない。なんとか立たせようと脇から腕を回して引っ張り上げようとするがびくともしない。なんて重い。

水を入れお湯をぬるくし、父の頭の上に濡れタオルを乗せ、水を少し飲ませて体温を下げ、茹で蛸状態の解消を図ることにする。再び発作を起こすのではないかとひやひやだ。考えついて飴をなめて貰う。糖尿病だから飴なんて普段なら絶対反対だが、一踏ん張りして貰わなくては私の体力ではとても無理だ。

前向きでは全くびくともしないことが分かったので後ろ向きで引き上げようと考えた。足が萎えたようになっていて動かない。てこだ、てこだと気づき、お尻を中心にぐるっと回すことに気持ちを集中すると浴槽の中で後ろ向きに位置を変えることに成功した。

左手で手すりを掴ませ、脇の下に両腕を差し込み、溢れさせた湯とともに洗い場に引きずり出した。先に書いたずぶ濡れの布団と同じだ。父は文句をいうが、布団は文句を言わないところが違うが。洗い場でまたしてもお尻を支点にぐるりと回す。足がドアに引っかかり痛いとか文句がひとしきり。仕方ないでしょ。娘は、特におばさんになった娘は容赦ないのだ。

ドア、杖にすがり、何とか立ち上がったが、悪戦苦闘、ダイニングの椅子に何とか座ったところに、ちょうど帰国して車で30分程度の所にいた妹夫婦が駆けつけてくれた。助かった。

それにしても、立ち上がってすぐ、足場の悪さもものともせず、タオル、タオル、腰に巻き付けろと騒いだのはさすが昔のダンディだ。

これに懲りてお風呂は厳禁と言い渡したのだが、どうもまた入っているような気配がする。もうシャワーは無理な季節だからデイケアに行くようにと、最近はデイケアの前日に毎回、出かけていって、ひとしきり脅しているのだが、未だにデイケア当日にキャンセルしてしまう。もちろん、デイケアのお風呂には入っていない。女性が丁寧に体を洗ってくれるのよ、いいでしょとエロ心に訴えてもみて、飴と鞭の両方を駆使しているのだが…。頑固爺さんと頑固ばあさん、どうしてくれようか…

P1001016色気のない女である。

20代の初め、ボーボワールにかぶれたからか、京都学派の猿の話を読みふけったためか、元亭の化粧をしなくても美しいという発情期の世迷いごとを信じてしまったせいか、今となっては良く思い出せないが、化粧一切を止めた。貧乏暮らしが続いたから、化粧を止めたのはおおいに利にもかなっていた。止めたら非常に快適で何ら不便を感じなかったので、そのまま今日に至った。

化粧を止めたら、周囲の香りが際だった。化粧の匂いに邪魔されず、口紅の味もしない食べ物の美味しさにうっとりした。で、ぽっちゃり型となってしまった。私の食いしん坊は、これはすべて化粧を止めたせいだw。

ぐるっとパスを8月初めに購入した。今日が最終日だ。今年の夏のあまりの暑さに外出する気をなくし、その上娘の所に行ったりしたので、あまり使用していない。元が取れない。もったいない。

しかし、月曜日はほとんどの美術館や博物館が休みだ。未練たらしく眺めていて、都立庭園美術館が開いていることを見つけた。

庭園美術館は好きな美術館だ。建物が良い。付随するレストランが良い。庭がよい。しかもまだ昼前。で、企画展はと調べると、「香水瓶の世界」ではないか。

ずらりと香水瓶が並んでいるところを見ただけで鼻がむずむずする。化粧を止めてから香水がそばで匂うとくしゃみが出るように体質が改善!されてしまったのだ。香水瓶はきれいだよ。凝ったものが多くて楽しい。しっとりとした庭園の風情も楽しめるよ。分かっているが…。

ウェブを眺めているうちに、雨の日はゆっくりと自宅でごろごろ読書や昼寝を楽しみ、大人しく仕事をする方が正しい一日の過ごし方に思えてきた。単なる怠惰?年のせい?それともボーボワールの呪い?

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