いくつかの特養に涙なしでは読めないような申込書を時間をかけて作成、送付したのに、やっぱり介護度3じゃ無理だから、根気よく何度も電話して訴えてねと言う優しい言葉があっただけで空振りし、1箇所じゃ無理だからと追加で声をかけていたリハビリ病院から断りの電話が入り、ますます追い詰められつつあった。

でもやっぱり私はついてる女w。そこに電話が。我が家から徒歩数分の老健からだった。ここは以前父を通所でお願いしたが、父が初日に脱走を図ったため呼び出されて引き取りに行き、その後縁が切れていたところだった。おまけに最長3ヶ月で退所するのが原則だし、個室が大半で高い。しかも通所も入所も査定委員会を開いてからなので時間がかかる。だから最初は候補に入れていなかったのだが、ショートステイを探しているうちに数週間何とかならないかと何しろ近くなのでケアマネさんに頼んでいたのだ。それも事情を説明すると、健康診断を受けてその結果が出ないとショートもダメなのだが、入院して多少の検査はしてあったのでそれを取り寄せ、残る診断は近所のかかりつけの医者でとなった。その医者は1週間後しか検査できないとのことだったが、そこでも頼み込んで数日後の月曜に検査をして貰えることに。そしてその2日後にショートに入所できることになった。

でもただでは済まないのが私の運命。医者のところで尿検査ができず、自宅で採取することになったのだが、母が差し出したコップの中身を見て仰天した。入院を繰り返して人様のも多数見たことのある私でさえのけぞるほどの血尿だったのだ。ああ、これでショートステイは何とかなっても母をどこかの病院に入れるしかないと覚悟した。

おまけに泊まり込んでくれていた妹は月曜まで延長の約束が雪で天井が外れたとかでそそくさと日曜に脱走。泊まり込みましたよ、そして予想通り徹夜に。どうしてこうも神経質且つ小心者なのだか、何故こうなるのか、情けないが、不整脈がひどくなる。ああ、あと2泊と嘆いたところ、病気で休職中の下の娘が翌日泊まりに来てくれ、息を継ぎ、どうにか入所にこぎ着けた。

そして、やっぱりついてる。通常なら1日合計9000円近くする特別室に緊急措置として2人部屋の値段で入れて貰えたのだ。おまけに年金暮らしで余裕のない両親のために昨年区役所で限度額認定を手に入れていたので、月14,5万円に減額された。その上、検査結果が良ければ(感染症等にかかっていない、入院が必要でない)入所となり、例えば要支援になるとか、重病になるとかしない限り、3ヶ月で自動更新するとのこと。多分、これは内緒なのだろうが。そして近所の医者は尿検査の結果、+3とだけ報告。手抜きの医者で、失礼、家の事情をよく知っているお医者さんで良かった。恐ろしい病名は予想しているのだが、来月には90歳。体に負担のかかる検査をさせるつもりはない。痛みさえ取ってくれれば、静かに暮らせさえすれば。

ということで皆様ご心配をおかけしました。先週、無事に入所の契約も済ませました。

本来ならこれでめでたしめでたしなのだが…数日前から幻覚がひどくなり、幻覚と共にあれほど執拗に訴えていた激しい腰痛が消えた。そして両手両足が激しく震えるようになり、コップも持てなくなった。痛みがなければ良いと思うのだが、震えのため、幻覚のため、本を読むこともできず、テレビのリモコンを操作することもできなくなり、会いに行くと帰りたいと毎回訴えるようになった。

リハビリして自宅に戻すことが目的の老健はいつまで入れてくれるのだろうか。母のためにはどうすることが一番良いのだろうか。母のマンションは狭すぎる。私は5階建ての5階、エレベーターなしだ。同居するには家をまず売らねばならない。でも同居すれば日常生活に関する公的援助は受けられない。そうなると仕事と母の介護の両立は難しい。母は父が亡くなってから15キロほども痩せた、でも私には重い。パジャマを着替えさせるのさえひどく骨が折れた。数日もたずにひっくり返るのは目に見えている。

どうどう巡りで毎日が過ぎていく。これからも何とかなると思ってはいるが…こんな家族、日本中に沢山いるんだろうなあ。